男性アイドルが売る『夢』を買うのに女も男もない～ひとりで営む広告代理店

男性アイドル（俳優や一部タレントも含む）の熱愛発覚や結婚が発表されると、ファンが「これまでお金と時間を注ぎ込んできたからつらい」、「アイドルの自覚が足りない」などとネットが荒れることはよくあります。

ネットが普及していない時代から、テレビ番組等で人気のある女性アイドルが側に寄ったりすると、「くっつかないで！」みたいなのはあったそうですが、今はSNSの影響でそういうのが可視化されやすく、また暴走しやすくなっていると言えるでしょう。

このファンと呼ばれる人たちは、概ね女性が多いでしょうし、外野も女性であると自然に思う人がほとんどではないでしょうか。

しかしながら、私のように「ゲイで男性アイドルのファン」という人もいることを忘れてほしくないと思います。最近の特に若い人たちには、ゲイやバイセクシャル男性でなくても男性アイドルやBLファンを公言する人も増えていますが、当事者の男性ファンはアイドルに対して、女性のファンと同じような夢を重ねるわけです。

もちろん、ほとんどの男性アイドルがノンケ（異性愛者）だと思います。だけども、アイドルが夢を売る職業であれば、その夢を買うのに女も男もありません。

男性と付き合ってくれたほうがマシ？！～ひとりで営む広告代理店

ただ、仮に男性アイドルの中に同性愛者がいて、熱愛発覚が明らかになるようなことがあれば、少なくとも私はSNSを荒らす女性ファンと異なり、そのことに嫉妬するようなことはないはずです。

それは、私がもうおじさんなのもあるかもしれませんが、やはり男性アイドルが男性のパートナーのいることを公言できる社会はすばらしいと思うからです。それこそ、夢を与えてくれます。

やはり、女性ファンのほうはショックなのかもしれませんが、私の女性の友人は以前、自分の恋人（男性）が他の女性に走るくらいなら、男性と付き合ってくれたほうがマシというようなことを言っていたので、そのあたりはどうなのでしょうか。

そういうことを踏まえて、メディア関係者はインタビューなどであまり男性アイドルに「好きな女性のタイプは？」とかの類の質問をしないでいただきたいです。それは私のような男性ファンにも嫌な質問ですが、もしその男性アイドルがゲイの当事者だったら、とてもつらい質問です。

そもそも、アイドルに対してだけではなく、誰に対してもその相手のセクシャリティがわからないうちから、異性愛者と決めつけた問いかけをするべきではありません。